□ H12年12月期 A-18  Code:[HG0201] : 単相全波整流回路と単相半波整流回路の比較
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更新履歴
2014年
04/15 04月期問題頁掲載
2013年
12/23 12月期問題頁掲載
08/25 08月期問題頁掲載
H1212A18 Counter
A-18 次の記述は、図に示す単相全波整流回路を単相半波整流回路と比較した場合の単相全波整流回路の特徴について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。
整流出力波形の最大値に比べ負荷抵抗に供給される直流分が大きい。
リプルの周波数は、2倍となる。
直流分に比べリプルの振幅が大きい。
電源変圧器の直流磁化がない。
問題図 H1212A18a
Fig.H1212A18a

 半波整流回路と全波整流回路の比較です。一般に「半波」より「全波」の方がメリットが大きいわけですが、具体的に何がどう違うのかを見て行きます。

[1]半波整流回路と全波整流回路の構成・動作

 まず、回路の構成と動作を見てみます。Fig.HG0201_aがその比較の図になります。
Fig.HG0201_a 半波整流回路と全波整流回路
Fig.HG0201_a
半波整流回路と全波整流回路
 半波整流回路(Fig.HG0201_a左)は、ダイオードが1つの単純な整流回路で、電流は赤矢印の向きにしか流れませんから、入力交流電圧に対して出力電圧は同図左下のように交流の「上半分」だけが現れる形となります。出力電圧の周期は入力交流の周期Tと同じになります。
 一方、全波整流回路(Fig.HG0201_a右)は、トランスのセンタータップを共通にして、赤矢印と青矢印の各々の半周期で出力が得られますから、入力の絶対値回路のように動作しまず。入出力の波形は同図右下のようになります。出力電圧の周期は入力交流の周期の半分(T/2)になります。

[2]半波整流回路と全波整流回路の電気的特徴

 この両者を整流回路としてみたときの得失を比較します。
 まず、半波整流回路ですが、なにより回路が簡単です。ダイオードは一つしかありません。しかし、トランスに流れる電流をよく見ると、電流が一方向(赤矢印の方向)にしか流れません。鉄心に巻いたコイルに一方向にばかり電流を流せば、鉄心が磁化されてしまいます。トランスの鉄心は珪素鋼板など、磁化されにくい(ヒステリシスカーブの「痩せた」)ものを使用しますが、それでも少し磁力が残って(残留磁化)しまい、特性が変化してしまいます。それから、出力の平均値(直流分)が低いこともデメリットです。波形を見ての通り、半周期も電圧がないので、出力電圧のピーク値をEmaxとすると、平均値はEmax/πにしかなりません。
 一方の全波整流回路ですが、ダイオードが2本必要なのとトランスにセンタータップが必要(同じ整流出力電圧を得るのに半波整流回路の2倍の交流電圧が必要)になります。しかし、その平均値は2Emax/πと、半波整流回路の2倍であり、リプルの周波数は入力交流の周波数の2倍(周期は半分)となり、後段の平滑回路の設計が楽になります。

それでは、解答に移ります。
 …平均値(直流分)が全波の方が大きいことを述べており、正しい
 …Fig.HG0201_aの図のように、周波数は2倍で正しい
 …直流分に比べてリプルは小さいので誤り
 …トランスには両周期で電流が流れるので直流磁化はなく、正しい
となりますから、正解(誤った記述)はと分かります。