□ H14年08月期 A-02  Code:[HA0205] : 点電荷の間に働く力の計算(クーロンの法則)
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04/13 04月期問題頁掲載
2018年
12/09 12月期問題頁掲載
08/16 08月期問題頁掲載
H1408A02 Counter
無線工学 > 1アマ > H14年08月期 > A-02
A-02 真空中に3 [μC]及び-4[μC]の二つの点電荷が20 [cm]離れて存在しているとき、この二つの点電荷間に働く吸引力の値として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、真空の誘電率ε0 は(1/36π)×10-9 [F/m]とする。
0.27 [N]
0.54 [N]
1.2 [N]
2.7 [N]
4.5 [N]

 この問題で問われているのは、クーロンの法則そのものなので、数式を覚えていないと解けないでしょうが、覚えた数式を忘れないためにも、その意味を理解することをお勧めします。

[1]クーロンの法則とその意味

 クーロンの法則は、式自体は割と簡単です。空間に2つの点電荷QA [C]とQB [C]があって、その間の距離がr [m]、QAとQB間が誘電率εの物質で満たされている時、クーロンの法則(磁気に関するクーロンの法則もあるので、正確には「静電気力に関するクーロンの法則」です)により、両者の間に働く力F [N]は、次式で表されます。
 F=QAB/(4πεr2) …(1)
 この式に、各々の変数を代入してしまえば答えは出るわけですが、その前に定性的な理解のため、この式をちょっと見てみます。
 働く力の大きさFは、各々の電荷量の積に比例します。これは感覚的に理解できますね。また、Fの符号で吸引力か反発力かが分かります。2つの点電荷は異符号なら、F<0で吸引力が働きます。同符号ならF>0で反発力です。電荷の他に影響を及ぼす物体がなければ、働く力は作用と反作用の関係にありますから、各々の点電荷に働く力は、大きさが同じで向きが逆になります。
Fig.HA0205_a クーロンの法則
Fig.HA0205_a
クーロンの法則
 また、両者間の距離の2乗に反比例します。光っている電球など光源からの明るさと距離の関係と同じです。重力もアンテナから発せられる電波が作る電界強度もそうです。世の中には、相互の距離の2乗に反比例した影響力を持つ、という物理法則が非常に多いです。

[2]物質固有の数…誘電率

 注目すべきは、もうひとつの分母である誘電率εです。問題が真空中なら真空の誘電率ε0を用いますが、空気や他の物質の中にある場合はその物質の誘電率εがここにきます。真空の誘電率より小さな誘電率を持つ物質はありません(すなわちε0<ε)から、真空の時と比べて周囲が物質に囲まれている状態では、εが大きな物質であるほど、力は弱くなります。

それでは、解答に移ります
 QA=3 [μC]、QB=4 [μC]、r=0.2 [m]、ε0=(1/36π)×10-9をクーロンの法則(1)に代入すると、
 F=(9×109)×(3×10-6)×(4×10-6)/0.22= 2.7 [N]
となりますから、が正解と分かります。

 ここから先はまた余談ですが、この電荷量のクーロンという単位、この問題から見てもお分かりのように我々が扱う電気の世界では、ちょっとスケールがデカ過ぎます。なぜならば、この問題の答えの2.7 [N]という力は、地上で270 [g]程度のものの物体に働く重力に等しいわけです。
 今回、この両者の電荷量が、3 [C]と-4[C]だとしたら、引き合う力は2.7×1012 [N]となって、地上での重さに換算すれば、約2,700万トンとなります。こんな巨大な力で引き合うものを、わずか20cmの距離には置いておけないですね。