□ H14年12月期 A-06  Code:[HB0104] : 抵抗からなる回路網の合成抵抗・枝の電流・未知の抵抗値等の計算
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2022年
12/31 12月期問題頁掲載
09/01 08月期問題頁掲載
05/14 04月期問題頁掲載
H1412A06 Counter
無線工学 > 1アマ > H14年12月期 > A-06
A-06 図に示す回路において、端子ab間の合成抵抗の値を100 [Ω]とするための抵抗Rの値として、正しいものを下の番号から選べ。
 75 [Ω]
125 [Ω]
220 [Ω]
300 [Ω]
400 [Ω]
問題図 H1412A06a
Fig.H1412A06a

 このような抵抗だけの回路は、単純な回路に置き換えて解くことがキーになります。

[1]複雑なものは単純化して解く

 この手の問題は、複数の抵抗を合成して行き、単純化して行くことが解法のキーとなります。「そう簡単に言うけど、どの抵抗とどの抵抗をどういう順番で合成すればいいのか分かりません」ということも分かります。
 実際の電気回路に慣れない方は、3本の抵抗の合成からはじめて、この問題のような複雑なものに挑戦してみて下さい。回路網を良く見て、枝分かれして行く電流の最も先の「枝」から「根元」の抵抗に向かって合成して行きます。このあたりは練習しないとコツがつかめませんので、文章ではなんとも表現しにくいところです。

[2]解法例…この問題を用いて

 この回路は抵抗が4本ありますが、最終的には1本の回路に置き換えて式を立てれば、求める抵抗Rが計算できます。
Fig.HB0104_b 回路網を単純化する
Fig.HB0104_b
回路網を単純化する
 Fig.HB0104_bのように、R1=50 [Ω], R2=100 [Ω], R3=500 [Ω], RX=Rと置いて、次のようにやってみます。最終的には、これらの合成抵抗が、問題にあるように100 [Ω]であればいいわけですから、RXの方程式になるはずです。

1) RXとR2の合成
XとR2は並列接続なので、その合成抵抗R2Xは、
 R2X=R2X/(R2+RX) …(1)

2) R2XとR1の合成
2XとR1は直列接続なので、その合成抵抗R12Xは、
 R12X=R1+R2X
   =R1+R2X/(R2+RX) …(2)

3) R3とR12Xの合成
3とR12Xは並列接続なので、その合成抵抗R123Xは、
 R123X=1/(1/R3+1/R12X)
    =1/{1/R3+1/(R1+R2X)}
 =1/[1/R3+1/{R1+R2X/(R2+RX)}] …(3)

4) RXについて解く
(3)式をRXについて解けば、
 1/R123X=1/R3+1/{R1+R2X/(R2+RX)}
 1/(1/R123X−1/R3)−R1=R2X/(R2+RX) …(4)
(4)式の左辺及び右辺は、各数値を代入して、
 (4)式の左辺=75 [Ω] …(5)
 (4)式の右辺=100RX/(100+RX) [Ω] …(6)
(5)=(6)とおいて、
 75×(100+RX)=100RX
 ∴ RX=R=300 [Ω]
となりますから、が正解と分かります。

 こうやって式に書くと非常に面倒な計算ですが、抵抗を1個1個合成して行くと割と簡単に計算できます。やはりポイントは「簡単な回路にしてしまう」ことです。平衡しないブリッジなどはこうは行きませんが、1アマでは出題され(てい)ません。