□ H18年04月期 B-05  Code:[HI0701] : 電波雑音(人工雑音、自然雑音)の分類と、それぞれについての発生原因
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2022年
12/31 12月期問題頁掲載
09/01 08月期問題頁掲載
05/14 04月期問題頁掲載
H1804B05 Counter
無線工学 > 1アマ > H18年04月期 > B-05
B-05 次の記述は、電波雑音について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、[ ]内の同じ記号は、同じ字句を示す。
(1) 受信装置のアンテナ系から入ってくる外部雑音は、[ア]雑音及び自然雑音に大きく分類される。
(2) 自動車の内燃機関からの[イ]放電や各種の電気設備や電気機器等から発生する[ア]雑音は、中波帯から[ウ]帯にかけての広い範囲にわたって強度が高い。
(3) 自然雑音には、短波帯以下の周波数帯の通信に大きな影響を与える[エ]による空電雑音、太陽雑音及び他の天体から到来する[オ]雑音等がある。
 雷  人工  宇宙  火花  水蒸気
 コロナ  グロー  短波  極超短波 10 熱

 受信系の雑音にはいろいろ源がありますが、大きく分けて受信機やアンテナが発生させている内部雑音と、アンテナに電波として飛び込んでくる外部雑音があります。内部雑音は受信機のところで扱いますが、ここでは外部雑音について問われています。雑音の名前がいろいろで混乱しますので、整理してみました。

[1]外部雑音をその源によって整理する

分類1 分類2 発生源 周波数帯 特 徴
人工雑音 放電雑音 点火プラグ
スイッチ
モーター
低周波〜
UHF帯程度
広帯域なインパルス性のノイズ。ノイズブランカで軽減できる
電波雑音 電子レンジ
PLC(*1)
電力線の高調波
発生源の
特性に依存
装置の利用時にのみ発生する
自然雑音 空電雑音
オーロラ
帯電した雪
低周波〜
UHF帯程度
アマチュアではHFで影響大
地球上で毎秒100発は発生していると言われる雷放電や、大気放電のオーロラ、雪国でのスノーノイズなど地球の電気現象で電波を発するもの
太陽雑音 太陽 VHF帯が主 太陽活動の強弱に応じて変動する。フレアの発生時、電波バーストと呼ばれる強度の強い輻射が起こることがある
宇宙雑音 太陽以外の恒星・電波星等(*2) VHF帯が主 通常微弱で問題にならないが、宇宙通信など微弱電波を受信する際には考慮が必要
(*1) PLC…(Power Line Communication)電力線搬送通信。これを「ノイズ」と定義するかは議論のあるところでしょうが、アマチュアの立場からは漏れ出てくる電磁波はノイズ以外の何者でもありません。
(*2) 宇宙雑音には恒星や電波星等の「ポイント」から発せられる電波の他、ビッグバンの「残照」と言われる、全方向からやってくる3K輻射(マイクロ波領域)も含みます。

それでは、解答に移ります。
 …外来雑音は大きく分けて2人工雑音と自然雑音です
 …人工雑音にはエンジン等の4火花放電によるものがあります
 …人工雑音の周波数範囲は低周波〜9極超短波帯に及びます
 …短波帯以下で影響が大きいのは、1雷による空電雑音です
 …太陽以外の他の天体等から到来するのは3宇宙雑音です
となります。