□ H18年12月期 A-23  Code:[HI0503] : スポラジックE層の特徴、発生時期、電子密度変化、反射が起こる周波数帯
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2022年
12/31 12月期問題頁掲載
09/01 08月期問題頁掲載
05/14 04月期問題頁掲載
H1812A23 Counter
無線工学 > 1アマ > H18年12月期 > A-23
A-23 次の記述は、スポラジックE層の特徴について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。
(1) 地域によって、発生する季節及び時間が異なり、赤道地帯では夏季の昼間に多く発生し、日本のような中緯度地方では、夏季の夜間にも現れることがある。また、電子密度の時間的変化が[A]。
(2) [B]の電波が反射されて、遠距離まで強い電界強度で伝搬することがある。
(3) 地上からの高さは、ほぼE層と同じで、この高さは季節の違いにより大きく[C]。


小さい マイクロ波 変化しない
小さい 超短波(VHF)帯 変化する
大きい 超短波(VHF)帯 変化しない
大きい マイクロ波 変化する

 スポラジックE層(以下、Eスポ)は、50 [MHz]で出られている方なら、一度は経験されたことがあるのではないでしょうか? これが出ると、ここ(神奈川県)からですと、8エリアや6エリアがまるでローカル局のように聞こえてきますが、ローカル局のつもりでのんびりQSOしていると、変動が激しく交信が尻切れになってしまいます。コンテストの時にこれが出ると、一気にマルチが増えます。

[1]スポラジックE層の特徴(その1)季節変化と高さ

 Eスポが出現するのは、日本のような中緯度地域では、夏季(5〜8月)に多いです。赤道近辺でも夏季に多いとされています。
 ちなみに、夏季に多いことから、太陽活動との関連が思い浮かびますが、太陽の約11年周期の黒点数とはほとんど相関がありません。サイクルの底でも、Eスポの頻度はさほど変わらないようです。
 Eスポは、その名の通り、E層とほぼ同じ高さ(地上約100 [km])前後にあり、季節や時間ではほとんど変化しません。

[2]スポラジックE層の特徴(その2)時間変化と周波数

 最盛期にコンテスト等で一日中ワッチしていると、四六時中どこかで発生しているほど頻度が高いことがあります。昼過ぎから夕方に発生しやすいと言われていますが、日本のような中緯度地方では、夜間でも発生します(これも太陽=日照と無関係である証拠です)。6m&downで、6mに出ていて、局がいないからと、夜中に寝ていてふと目が覚めると、ガンガンにオープンしていることもあって、悔しい思いをしたりもします。赤道付近では主に昼間です。
 上にも書いたように、非常に電子密度やその分布の変化が激しいので、深いフェージングを伴うことが多いです。また、手早く交信しないと、完全にフェードアウトしてしまうこともままあります。
 次に、周波数ですが、HFの高いバンドから、144 [MHz]帯あたりまでが有効です。50 [MHz]でオープンするケースは頻繁にありますが、144 [MHz]でオープンするEスポはまれです。TVの地上波アナログ放送はVHF帯にもバンドを持つので、Eスポが出ると混信することがあります。

それでは、解答に移ります。
 …Eスポの電子密度の時間変化は、大きい変化です
 …Eスポの反射する電波の周波数は超短波(VHF)帯に及びます
 …Eスポの高さは季節によってはほとんど変化しないです
となりますから、正解はと分かります。