□ H19年04月期 A-01  Code:[HA0307] : 3個以上のコンデンサの合成容量・最大耐電圧・未知の静電容量等の計算
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2022年
12/31 12月期問題頁掲載
09/01 08月期問題頁掲載
05/14 04月期問題頁掲載
H1904A01 Counter
無線工学 > 1アマ > H19年04月期 > A-01
A-01 図に示す回路の静電容量が6 [μF]のコンデンサに蓄えられている電荷が18×10-6 [C]であるとき、電源電圧Vの値として、正しいものを下の番号から選べ。
15 [V]
12 [V]
 9 [V]
 6 [V]
 3 [V]
問題図 H1904A01a
Fig.H1904A01a

 合成容量を求めろ、というなら簡単ですが、各コンデンサの端子電圧から容量の関係を求めるとなると、ちょっと面倒ですね。でも、一つ一つ潰して行けば、さほど難しくない問題であることが分かります。

[1]複数あるものはまとめてシンプルにする

 C1=6 [μF], C2=C3=1.5 [μF]とします(C2とC3はどちらがどちらでも構いません)。
 コンデンサが3つもあると面倒なので、比較的簡単に合成できるC2とC3をまとめてFig.HA0307_dのように一つのコンデンサC23としてしまいます。並列接続ですから、容量は加算する(C23=C2+C3)だけです。こうすることで、直列の2つのコンデンサの問題に置き換わりました。
 次に、これら2つコンデンサの両端にかかる電圧を考えます。そのためには、直列に接続されるコンデンサでは、各々のコンデンサに蓄えられる電荷がどうなっているか、を考えます。
Fig.HA0307_d 容量を合成し単純化
Fig.HA0307_d
容量を合成し単純化

[2]直列接続のコンデンサの各電極に蓄えられる電荷は等しい

 この「証明」は簡単で、例えば、Fig.HA0307_dで、C1の電源側の電極に+Qの電荷が溜まったとすると、その対向する電極には−Qが溜まります。またC23の図の上側の電極には、+Qが溜まります。このノードは他にどこにも繋がっていないので、電子が勝手に消えたり湧いて出たりしない限り、一方に+Qがあれば他方には−Qがあって、合計がゼロになるはずだからです。また、C23の電源側の電極には−Qが溜まります。
 問題により、C1とC23それぞれの静電容量が与えられていて、(上記から)そこに溜まる電荷量も与えられていることになるので、電源電圧が計算できるはず、という算段になります。
それでは、解答に移ります。
 問題が、C1つまり6 [μF]のコンデンサに蓄えられた電荷Qが18×10-6 [C]だと言っているので、その両端に発生している電圧V1は、
 Q=C11
 ∴ V1=Q/C1 …(a)
と表せます。一方、C2とC3の合成容量C23(1.5 [μF]×2)に蓄えられている電荷量も上に述べたようにQなので、その両端に発生している電圧V2は、
 Q=C232
 ∴ V2=Q/C23 …(b)
となります。ここで電源電圧Vは
 V=V1+V2 …(c)
ですから、(c)に(a)と(b)を代入すれば、
 V=Q/C1+Q/C23 …(d)
となります。(d)に各々の値を代入して、
 V=3 [V]+6 [V]=9 [V]
となるので、正解はと分かります。