□ H19年04月期 B-01  Code:[HA0104] : 表皮効果の特徴と、その対策の高周波回路への適用例
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2022年
05/14 04月期問題頁掲載
01/11 12月期問題頁掲載
2021年
10/17 09月期問題頁掲載
H1904B01 Counter
無線工学 > 1アマ > H19年04月期 > B-01
B-01 次の記述は、表皮効果について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。
 一本の導線に交流電流を流すとき、この電流の周波数が高くなるにつれて導線の[ア]部分には電流が流れにくくなり、導線の[イ]部分に多く流れるようになる。この現象を表皮効果といい、高周波では直流を流したときに比べて、実効的に導線の断面積が[ウ]なり、抵抗の値が[エ]なる。この影響を少なくするために、送信機では終段の[オ]に中空の太い銅のパイプを用いることがある。
 広く  両端  大きく  入力回路  中心
 狭く  表面  小さく  出力回路 10 終端

 始めに、表皮効果について調べ、その後に対策を考えます。定量的な計算は、専門書やマイクロ波のことに詳しいページに譲り、ここではあくまで無線の初歩的知識として書いてみます。

[1]表皮効果とは

 導線に交流電流を流すと、その周波数が高くなるほど、電流が導体の表面に近い所ばかりを流れるようになり、中心にはほとんど流れなくなる現象です。
Fig.HA0104_a 表皮効果
Fig.HA0104_a
表皮効果
 高周波になればなるほど、電流が流れる面積が小さくなるので、見かけ上、抵抗が増加したようになります。この効果を緩和するため、電流が大きく高周波が流れる送信機の出力段のコイルなどでは、中空のパイプを使ったり、表面に(高価ながら導電率の高い)銀をメッキしたりします。金メッキでも良いですが、それなりの厚さを付けなければならないとなると、相当高価です。
 流れる信号がGHzオーダーになると、実質上電流が流れているのは、表面から数十〜数[μm]程度しかありません(定量的な計算は専門的なページに譲ります)。このため、表面だけメッキしておけば、事足りるわけです。

[2]表皮効果は「防げない」

 この現象は誘導など「遮蔽で防げる」ような電気現象と違い、外から磁界や電界を加えなくても起こり、なおかつ「抵抗分が増える」というありがたくない現象であるため、上に述べたような「対策」以外に、現象そのものを押さえ込むことはできません。
 なお、Fig.HA0104_aには丸い断面の導線を書いていますが、断面がどんな形状であれ、この現象は起こります。プリント基板のような銅箔でも起こるため、マイクロ波を扱う基板に金メッキしてあるものがあるのは、上と同じ理由です。

それでは解答に移ります。
 …高周波になると導体の5中心に電流が流れにくくなります
 …高周波になると導体の7表面に密集して流れます
 …表皮効果は導体の断面積が8小さく(*)なったのと同じ効果です
 …断面積が小さくなるので、抵抗値は3大きくなります
 …中空の銅パイプは送信機の9出力回路に用いられます
ということになります。
(*)は「断面積が6狭く」でも正解