□ H29年04月期 A-02  Code:[HA0903] : 電流素片が作る磁界の強さの公式(ビオ・サバールの法則)
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2022年
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05/14 04月期問題頁掲載
01/11 12月期問題頁掲載
H2904A02 Counter
無線工学 > 1アマ > H29年04月期 > A-02
A-02 図に示すように、直流電流I [A]が流れている直線導線の微小部分Δl [m]から45度の方向でr [m]の距離にある点Pに、Δlによって生ずる磁界の強さΔH [A/m]を表す式として、正しいものを下の番号から選べ。
 
 
 
 
 
問題図 H2904A02a
Fig.H2904A02a

 定常電流と磁界の関係を表す法則は、ビオ・サバールの法則とアンペールの法則です。電磁気学の教科書では、これらは「同じ物理現象を違う見方で見たもの」という風に書かれています。この問題はビオ・サバールの方です。

[1]ビオ・サバールの法則は微分形

 電流が磁界を作ることは、電磁石などで身近な現象ですが、この関係(電流が磁界を作ること)を定量的に表したものがビオ・サバールの法則と、アンペールの法則です。このうち、ビオ・サバールの法則は、Fig.HA0903_a左のような内容です。
Fig.HA0903_a ビオ・サバール=アンペール
Fig.HA0903_a
ビオ・サバールとアンペール
 無限に延びる直線状の電流Tの微小長さdlがあって、そこから距離rの点Pに作られる微小磁界dHは、
 dH=Idlsinθ/(4πr2) …(1)
 と表されます。θは点Pからdlのある部分までを結んだ線と電流がなす角です。
 dHの向きは、電流の向きに進む右ねじを回す向きです。(1)式は、電流上の微小部分の作る磁界です。無限遠に延びる電流のすべての部分が、P点に影響するのですが、当然、最も近くの位置の影響が大きく、距離の二乗に反比例して弱くなります。
 これは、(1)式の分母にr2があることでも明らかですが、同時に、直線ですから、遠くなればなるほどθが0やπに近づき、分子のsinθもほとんど0になります。
 全ての位置の微小電流の影響を「積分」という演算によって重ねあわせ、計算したものがアンペールの法則です。

[2]アンペールの法則は積分形

 アンペールの法則は、電流IからR離れた距離の磁界Hが、
 H=I/2πR …(2)
となるというものですが、これは式(1)をθについてπから0まで積分したものです。具体的な計算は掲載しませんが、電磁気の教科書にはほとんど出ていますので、そちらを参照して下さい。
 「無限に長い直線電流なんて存在しないのに、アンペールの法則((2)式のこと)なんて成り立つのか?」という疑問もあります。確かに厳密には実際の直線電流が作る磁界は(2)式とは違った値になるでしょうが、磁界の強さが電流のある位置からの距離の2乗に反比例するので、無限に長くなくても、そこそこ長ければある精度で近い値になるはずです。

それでは解答に移ります。
 この問題はビオ・サバールの法則をほとんどそのまま問うています。今回の出題までは、θ=90°しか出題されていませんでしたが、今回はθ=45°(π/4 [rad])ですので、解説を付けてみました。sinθ=√2/2ですから、(1)式にこれを代入して、正解はと分かります。