□ R02年09月期 B-05  Code:[HE1107] : 送信設備のスプリアス発射の強度と不要輻射の強度の測定法
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05/14 04月期問題頁掲載
01/11 12月期問題頁掲載
2021年
10/17 09月期問題頁掲載
H3209B05 Counter
無線工学 > 1アマ > R02年09月期 > B-015
B-05 次の記述は、法令等に基づくアマチュア局の送信設備の「スプリアス発射の強度」及び「不要発射の強度」の測定について、図を基にして述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。なお、同じ記号の[ ]内には、同じ字句が入るものとする。
問題図 H3209B05a
Fig.H3209B05a
(1) 「[ア]におけるスプリアス発射の強度」の測定は、無変調状態において、スプリアス発射の強度を測定し、その測定値が許容値内であることを確認する。
(2) 「[イ]における不要発射の強度」の測定は、[ウ]状態において、中心周波数fC [Hz]から必要周波数帯幅BN [Hz]の±250 [%]離れた周波数を境界とした[イ]における不要発射の強度を測定し、その測定値が許容値内であることを確認する。
(3) SSB(J3E)送信機の変調信号に疑似音声を使用するときの入力電圧の値は、1,500 [Hz]の正弦波で空中線電力が飽和レベルの[エ][%]程度となる変調入力電圧と同じ値とする。
(4) 電信(A1A)送信機の変調を電鍵操作により行うときの通信速度は、[オ]とする。
 BN  fc  25ボー  無変調  80
 帯域外領域  スプリアス領域  5ボー  変調 10 50

 はじめに申し上げておきますが、今回(R02年9月期)に初めて出題されたこの問題は、工学の問題ではありません。用語の定義が分からないと解けない、法規の問題です。RRでのスプリアス等の定義と国内法の整合を取るために、15年程前に国内の規定が見直され、アマチュアでも新スプリアス規定、として、古いリグが使えなくなる等の影響が出ています。そのため、注意喚起の意味で出題されているのものかと思いますが、一陸技(R02年1月期A-18問題)と殆ど同じ問題であり、出題の意図がよく分かりません。
 なお、計測条件である、SSB送信機の場合の入力レベルと、モールス送信の際の通信速度については、直接的にこれを既定した法規類が見つかりませんでしたので、「勘」で解いています。

[1]用語の定義

 スプリアス等の定義は、無線設備の「スプリアス強度の許容値の見直し」(H17年12月)無線設備規則 別表第三号等に記載されていますが、図に示せば、Fig.HE1107_aのようになります。
 つまり、必要周波数帯とはずばり、通信に必要な周波数幅ということができます。これを、図のようにBNとします。中心周波数fcの両側に、必要周波数帯がBN/2ずつ広がっています。
 このすぐ外側を、帯域外領域、といい、fc±2.5BNの範囲までをいいます。fc−BN/2からfc+BN/2の範囲は通信に必要な周波数幅ですから、BNの上下の外側2BN(Fig.HE1107_aの緑色の範囲)が帯域外領域、ということになります。
 さらにその外側、c−2.5BNより低い領域とfc+2.5BNより高い領域はスプリアス領域と呼びます(Fig.HE1107_aのピンク色の範囲)。
Fig.HE1107_a 帯域外・スプリアスの定義
Fig.HE1107_a
帯域外・スプリアスの定義
 さらに、帯域外の発射とスプリアス領域の発射を加えたものを合せて不要発射と呼びます。
 これらは、法規上の「用語の定義」なので、覚えるしかありません。帯域外とスプリアスと、どっちがどっちだか分からなくなったら、「スプリアスには、基本波のn倍の高調波も含むから、きっと、スプリアス領域には遠く離れた周波数も含むに違いない」そ想像を働かせて回答するくらいです。

[2]一陸技では何を問われているか

 以下に、R02年1月期に出題された、一陸技無線工学AのA-18番をそのまま記載します。なお、この問題には図が示されていますが、この1アマの問題の穴が埋まっている図(つまりFig.HE1107_a)とほぼ同じものです。
-----------------------------
 次の記述は、法令等に基づく無線局の送信設備の「スプリアス発射の強度」及び「不要発射の強度」の測定について、図を基にして述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。なお、同じ記号の[ ]内には、同じ字句が入るものとする。

(1) 「[A]領域におけるスプリアス発射の強度」の測定は、無変調状態において、[A]領域におけるスプリアス発射の強度を測定し、その測定値が許容値内であることを確認する。
(2) 「[B]領域における不要発射の強度」の測定は、[C]状態において、中心周波数 fC [Hz]から必要周波数帯幅BN [Hz]の±250 [%]離れた周波数を境界とした[B]領域における不要発射の強度を測定し、その測定値が許容値内であること確認する。この測定では、[C]状態において、不要発射が周波数軸上に広がって出てくる可能性が[D]ことから、許容値を規定するための参照帯域幅の範囲内に含まれる不要発射の電力を積分した値を測定することとされている。

    A      B     C   D
1  帯域外   スプリアス  変調   ある
2  帯域外   スプリアス  無変調  ない
3 スプリアス   帯域外   無変調  ある
4 スプリアス   帯域外   無変調  ない
5 スプリアス   帯域外   変調   ない
-----------------------------
 プロもアマも、問われていることは殆ど変わらないのです。むしろ、変調入力レベルとか、モールスの速度とかの規定が出題されていない分、一陸技の方が簡単かもしれません。

それでは、解答に移ります。
…この領域は(用語の定義から)6 帯域外領域です
…同様に、この領域は(用語の定義から)7 スプリアス領域です
…ここは変調か無変調か、ですが、無変調状態では不要発射が出にくいので、9 変調でしょう
…飽和レベルの50 [%]程度では歪みも起こりにくく、過小評価になると思われますから、(勘ですが)5 80 [%]でしょう
…5ボーでは字数/分に換算して37.5ですから、遅過ぎます。ということで、消去法で3 25ボーでしょう
となります。
 なお、ボーから英文モールスの字/分へのおよその変換は、
 字/分=ボー×60/8
という式を用いています。