□ R04年08月期 A-03  Code:[HB0104] : 抵抗からなる回路網の合成抵抗・枝の電流・未知の抵抗値等の計算
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2022年
12/31 12月期問題頁掲載
09/01 08月期問題頁掲載
05/14 04月期問題頁掲載
H3408A03 Counter
無線工学 > 1アマ > R04年08月期 > A-03
A-03 図に示す回路において、抵抗R0 [Ω]に流れる電流I0が6 [A]、抵抗R2に流れる電流I2が2 [A]であった。このときR2の値として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、抵抗R1を40 [Ω]、R3を10 [Ω]とする。
10 [Ω]
12 [Ω]
16 [Ω]
20 [Ω]
24 [Ω]
問題図 H3408A03a
Fig.H3408A03a

 1アマの、抵抗と電源を使った回路網の問題も、パズルのような合成抵抗やあれこれひねった問題が出るようになりました。この問題もそのうちの一つですが、さほど難しくはなく、複雑な物をシンプルにして行く方法を考えれば、解けてしまいます。

[1]複雑なものは単純化して解く

 この手の問題は、複数の抵抗を合成して行き、単純化して行くことが解法のキーとなります。「そう簡単に言うけど、どの抵抗とどの抵抗をどういう順番で合成すればいいのか分かりません」ということも分かります。
 でも、そう思われる方は、「何かまとめてしまえる部品はないか」と、よーく回路図を見て下さい。

[2]解法例

 この問題では、R1とR3の抵抗値は与えられていますが、R2は流れる電流のみが分かっていて、抵抗値が分かりません(それが問題です)。
Fig.HB0104_v 2本の抵抗を単純化
Fig.HB0104_v
2本の抵抗を単純化
 電源の電圧も、直列に入っているR0(これは、電源の「内部抵抗」と思ってもよいでしょう)も分かりません。
 これでは、回路の各部に流れる電流を全部求めたいと思っても、すぐには求められそうにありません。
 ここで、何かシンプルにできないか、と考えます。
 まず、思いつくのがFig.HB0104_vのように回路図を変形してみることです。つまり、抵抗値の分かっているR1とR3は並列にまとめられそうです(その値をR13とする)。
 さらに、電源から流れ出る電流をI0、このR13に流れる電流をI13、R2に流れる電流をI2とすれば、

 I0=I13+I2 …(1)

となるのは明らかでしょう。I0とI2は与えられていますので、I13は、

 I13=I0−I2 …(2)

で求められます。また、R13は、

 R13=R13/(R1+R3) …(3)

です。抵抗R13とそこに流れる電流I13が求められるので、この両端に生じる電圧、つまりR2の両端に生じる電圧も分かりますから、R2の値も求められるでしょう。

[3]一応、計算

 R2の両端に生じる電圧がR13の両端に生じる電圧と等しい、という方程式を立てれば、

 R22=R1313=[R13/(R1+R3)](I0−I2) …(4)

となりますから、これをR2について解けばR2の値が求められます。

 R2=[R13/(R1+R3)](I0−I2)/I2 …(5)

見ての通り、R2を求めるのに、R0の値は必要ないことが分かります。

それでは、解答に移ります。
 この問題では、R1=40 [Ω],R3=10 [Ω],I0=6 [A],I2=2 [A]ですが、正直に(5)式に代入するよりは、下記のような順で考えた方が計算は早いです。

 まず、(2)式と(3)式より、I13とR13を順に求めると、

 I13=6-2=4 [A]
 R13=(40×10)/(40+10)=8 [Ω]

となります。(4)式からR2の両端に発生する電圧は、

 I22=I1313
 2×R2=4×8=32 [V]

  ∴ R2=32/2=16 [Ω]
従って、正解はと分かります。